劇場版ドラゴンクエスト ユア・ストーリー感想【肯定派】

こんにちは、たかのアキです。2019年8月2日劇場公開された「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」の感想です。
本文はネタバレを含みます。ご注意ください。

ストーリーの解説はしません。

※意見には個人差があります

目次

●前評判から予想を立てた

私自身はスーパーファミコン版のみ2,3回クリアしたことがあります。だいぶ昔ですけど。

映画を見に行く前に聞いた話が

・とにかく酷評をよく見る

・ストーリー改変がすごい

・ラスト10分で映画館内でどよめきがおきた

・親子で見に行かない方がいい

・サブタイトルの意味

…と、事前に聞いていたので、予想を立てて行きました。

私が予想したのは

・ユアストーリー→劇中劇である
誰かがドラクエ5を遊んでいる様子を見て、「貴方自身の話でもあるよね」というオチ

・ラスト10分のどよめき
もし劇中劇であるなら…
・親に電源を切られる、画面が暗転してそのまま終了。
・セーブデータを誤って上書きする
・「お気の毒ですが冒険の書は消えました」と出て終わる

続きは君の手で!といった打ち切りエンドを予想していました。

いざ映画館で見て、劇中劇の予想は当たってましたが、オチのどよめきの理由が全然違っててホッとしつつ、「そういう方向かーい!」と大笑いしてました。映画館でセーブデータ消える音を聞いたらトラウマ再発で立てなくなるところでした。(昔、友人に借りたドラクエ5で、あやまって上書きしたことがあったので…)あのラスボスと演出はやりすぎだとは思いますが、私は結構好みな展開だったので、ものすごく楽しく見てました!

純粋にドラクエ5の映画として楽しみにしていた方は怒ると思います。私は上記のことを想像した上で見たので、特に傷を負わずに済みました。

ちゃんとエンディング迎えてましたしね(重要)

●ユアストーリー

ドラゴンオーブ(本来はゴールドオーブですね)をすりかえるにあたり、すごく疑って簡単に手渡してくれない過去の自分。これ周回プレイしたときに何度も「いいえ」を選んだことがあるであろうプレイヤーのことだと思いました。すごいよくわかります。「今度はフローラを選ぶぞ」って気合をいれるも、結局ビアンカを選んでしまったり、たしかに間違いなく「おまえら」のことだと思って、また笑ってしまいました。

世間がどんなに虚構だと笑おうが、それでも自分にとっては大事な「現実」である

昔からゲームやアニメの世界好きな自分にとって、こんな言葉が映画館で叫ばれるんだなぁ~としみじみ思いました。少し話がそれますが、「初音ミク」のライブに行くのが好きなので、ミクがまさにこれに当てはまるんだよな~と思って、またじんわりしています。舞台の上にいる初音ミクは確かに映像で、誰かがプログラミングした動きをしてるにすぎないけど、その動きや舞台演出や演奏には、人の手と想いでつくりあげられている。そして観客の自分たちが真剣になることで、このライブは「本物」になる・・・と思ってライブに行ってるんです。だから、嬉しかったんですよ、虚構でも現実だと言ってくれるこの言葉が。もちろん、ミクだけじゃありませんけどね。虚構(ゲームやアニメ)がきっかけで、どれだけ現実の自分が救われたか。

…でも、ウイルスとかの話にしないで、エンディング迎えて現実に戻って「あー楽しかった!」で終わらせても良かったのではと思いますホントに。

●ドラクエだからこそ成立する

正確には「しゃべらない主人公だから成立する」お話だと思いました。劇中劇であり、主人公の性格もそのプレイヤー依存になっている。道中「自分には無理だ」など結構ヘタれな場面や、フローラと結婚できると妙に浮かれる場面に首をかしげましたが、「この映画ではこういう性格なんだな」ですまされます。もともと明確な性格設定や、言葉遣いなどのが「無い」のがドラクエですから。私の中ではヘンリーと主人公はタメ口でしゃべるイメージでしたが、映画の中ではずっとヘンリーに丁寧語使っており違和感がぬぐえませんでした。が、それも私の中の思い込みでしかありません。「この映画ではこうなんだな」で終わりです。
これがほかの、明確に性格付けがされてる作品…例えばテイルズシリーズだと大変なことになります。キャラに対する呼び方が違う、一人称がおかしいなど、すぐに破綻します。「しゃべらない主人公」というドラクエが歴代守ってきた特徴ゆえなんだなと思いました。

と、書いてて思いましたが、主人公の明確な性格付けをトコトン避けているんでしょうねドラクエ公式って。主人公=プレイヤーという部分を大事にする。そうなると、今回もドラクエ5の映画化としなかった理由もわかります。今後も主人公がハッキリしゃべったりする作品は出ないのかなあと思います。漫画でもアニメでも。
刀剣乱舞花丸のような「これはどこかの本丸のお話です」という感じでしょうか。

●特に良かったところ

・CGで動くところが、わりとすんなり受け入れられた。役者さんの演技は特に気になりませんでしたよ。

・プサンが原作よりこっちの立ち位置の方が好みです。原作の「トロッコで延々と回ってる謎のおっさん」よりずっと説得力あります。

・徐々に成長していく主人公いいぞーーー!!!

・「この展開でフローラと結婚しないの?かわいそうじゃない??」と思いましたが、フローラが良い子すぎてますます泣く、かわいい。

・「伝説の勇者にしか装備できない」の演出がすごい良かったです。鞘から抜けない、はわかりやすい。息子が装備した瞬間、紫になってた?(6カラー)

・息子が石化した父親を見ながら成長する、いつか元に戻すことを夢見ながら…が、私にとって一番の良改変でした。原作で、生まれて早々に引き離されるの辛くて…。「一番かわいい時期を見逃しちゃったね」「これから取り戻せるさ」で、うわあああああ。でも杖をぶん投げたのは吹きましたw

物語のまとめ方については、特に疑問はありませんでした。ちゃんと「ドラクエ5」してたと思います。映画としてまとめるなら、これでいいと思います。「あのシーンがない、このシーン見たかった」というガッカリ感は、私は特にありませんでした。

●ツッコミどころ

・急にドラクエ4のフィールドの曲が!

・グランバニアどうした

・娘どうした!!!!(上記の親子のくだりを娘込みで見たかった…)

・急にロトの剣を出すなwwww(勇者ではない主人公の剣ということなのでしょうが)

・急に山寺さんを出すなwwww

・エンディングでその曲いいの!?

10年後ぐらいに、FGOで同じ映画やったら、ちょっとおもしろいかなーと思ってます。始めたときにマーリンピックアップで引いたマーリンを初期サーヴァントとして連れてあるいてたら大笑いします。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました!!私はすごく楽しかったです!!